【若い人に知って欲しい】いわき駅前に大手チェーン店が立地しない理由を分かりやすく解説

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それでは、今回は「なぜ、いわき駅前に大手チェーン店が立地しないのか」を分かりやすく解説します。

目次

いわき市は実質30万人都市ではない

*いわき駅周辺

店舗や飲食店の立地には、周辺人口と周辺人口密度が非常に重要となります。

例えばロードサイド型ではないコンビニが立地するためには周辺人口に4,000人以上(半径500m)必要とされています。オフィス街であれば、昼間の人口、住宅街であれば夜間時間がポイントです。

つまり、人口密度がとってもとっても重要なんです!
※なお、人口密度には昼間と夜間があります。昼間は就業・就学人口。夜間は居住人口です。

いわき市の現状を知ると、何故いわき駅前に自分達が望む店舗や飲食店が立地しないのかが分かります。

いわき市は1〜7万人都市前後(平、小名浜、泉、植田、勿来、錦、湯本、内郷、四倉など)により構成された都市の集合体となります。人口集中地区のエリアも一拠点型の郡山市や福島市、水戸市などとは異なり大きく分散しています。

いわき駅がある平市街地の人口は実質的に会津若松市と大差ありません・・・
*会津若松市の人口集中地区人口約8万人、密度:52人/ha

*福島県内の人口集中地区(平成27年国勢調査)、出典:総務省

その上、いわき市平と勿来が20km以上も離れているように都市間の距離が離れているため、一つの経済圏(一体的な人口と人口密度)が構築されていない。かつ、過度に自家用車に依存している(平成22年国勢調査結果では中核市中トップ)。

このため、いわき市は、自家用車利用を前提とした都市構造を形成してきました。

そのことを反映する典型的な事例としては、平-小名浜を結ぶ県道沿いに立地する商業施設です。

ロードサイド型の店舗が立地していますが、こうした店舗は自家用車を利用する方々をターゲットにしています(つまり、施設立地の条件においては人口密度はほぼ関係なく自動車交通量が決め手です。)。

地価の低い郊外で駐車場付きの店舗を低コストで運営できることから、沿道に立地しています。
*沿道沿いの人口密度は極端に低いです。

いわき市も人口が50万都市クラスまで成長していれば、いわき駅前にも多くの飲食店・店舗が立地していたでしょうけど、現実は、市街地が拡散した(下表参照)のみで、市街地の人口密度を低下させることとなったことが結果的に”駅前に何もない”と感じる人を生み出している要因です。

50年前は人口集中地区の人口密度は64人/haだったのが現在は37人/haまで減少しています。会津よりも人口集中地区の人口密度は低く、平地区であっても低いです。

*いわき市人口集中地区人口密度の推移

昭和45年(1970年)の人口は約32万人、現在の人口も約33万人です。人口は変わらず店舗や飲食店の立地に必要な一定の人口密度(市街地)が分散した典型例です。とはいえですが多くの地方都市でいわき市と同様に市街地の人口密度低下に伴い、財政の悪化や経済活動に非効率な都市構造の形成が進んでいます。

しかしながら、昭和40年代から平成初期頃までは、郊外での戸建て住宅や自家用車を所有することを誰もが理想した時代なので、郊外に市街地が拡散したことはやむを得なかったとする考えも間違いではないです。

当時は「人口はこれからも伸びるぞ〜〜!」って誰もが疑っていなかったですからね。・・・ですけど、予想に反して人口が増加しないと分かった段階で都市のコンパクト化にシフトしなかったことは悔やまれるところです。

市街地の人口密度が低いということは、車に依存している割合が高いということが分かっていますので、人口密度が低いと非効率な経済圏が成立していきます。また、市街地の人口密度はインフラや公共サービスの一人あたりのコストや健康、所得などと相関することが分かっているので、このまま市街地の人口密度が低下していく状況は経済を悪化させる要因となります。

話を戻し、いわき市の実態として、いわきでは駐車場をある程度確保しないと店舗が維持できない状況にあるということです。駅周辺に人口(昼夜間ともに)が足りないため一定の人口が必要な施設の立地が困難(仮にやっても人口が足りなくて不採算→撤退)なのです。つまり、親の代からビルを所有して固定費を削減できる状況でもない限りは駅前での店舗経営は、居酒屋やスナックなどを除けば無理ゲーと言わざるを得ないです。

駅前での立地は困難

*いわき駅

駅前の方が郊外よりも地価が高いため、駅前で立地させるためには人口・密度が絶対的に必要です。人口と密度を覆すには個店の魅力が高い(商圏人口が半径100kmを超えるなど)か、居酒屋や飲み屋・スナックのように駅前に行くメリットがない限りは無理ゲーなのです。

わざわざ、家賃・地代が高い割に人口が少ないエリアで飲食店や物販店舗、医療等を経営する人は少ないのが当たり前です。

ですので、これからわたし達が出来ること。

それは、現時点においては少し痛みが伴いますが住み替えのタイミングで人口集中地区(まちなか)への移住です。駅前に何もない。車が無いと生活が出来ない。とする当たり前を覆すにはまちなかの人口密度を高めていくしか方法はないです。

このまま人口密度の低下が続けば、確実に車が無いと生活が出来ないエリアが大半を占める都市構造が完成しますので、そうなればいわき市で便利な日常生活を営むことは難しくなります。ですので、そのような都市が形成される前に駅前で消費を促す仕組みを全員で考えていく必要があります。

今回はこれで終わります。

反応が良ければ次回も都市計画に関する記事を書きたいと思います。
*今回はいわき市にしましたが、水戸や日立でも書きたいと思います♪

それではまた会いましょう〜!

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この記事を書いた人

▼水戸〜日立〜いわき〜仙台エリアまでの常磐線沿線都市での生活・ビジネス・まちづくりに役立つ情報・サービスを届けています
▼不動産・建築・都市計画
▼主な活動範囲:水戸〜いわき(相馬+仙台)
▶︎これまでの”都市づくり”の常識を覆し、わたし達が住む地域を住みやすさを世界1位にすることを目的に活動しています。 

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