【宅地造成等規制法施行令第6条とは?】擁壁の設置が不要な崖(がけ)の分かりやすい解説

この記事では、前回の「がけ条例」関連続きとして「擁壁の設置が不要な崖(がけ)」についての解説です。この記事を読むことで、”擁壁不要な崖”とは何かがわかるはずです。

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擁壁の構造計算基準

建築基準法の擁壁の構造計算基準は、平成12年建設省告示第1449号第3に規定されていて、宅地造成等規制法施行令第7条(鉄筋コンクリート造等の擁壁の構造)が適用されるのが原則です。

ですが、この擁壁の構造計算基準については、いくつか適用除外(練積擁壁や宅造大臣認定品などは適用除外)があって、そのうちの一つに「宅地造成等規制法施行令第6条第1項各号のいずれかに該当するがけ面に設ける擁壁」と規定されていることはご存じでしょうか。

宅地造成等規制法では、必ずしも全ての崖面に擁壁を設置しなさい!と言っているわけではなく、土質・角度・高さ等の条件によって、擁壁を必ずしも設置を必要としない規定となっています。

この第6条の規定が各自治体が定める「がけ条例」にとっても重要なわけです。

では、この宅地造成等規制法施行令第6条第1項について分かりやすく解説します。

擁壁等の設置を要さないがけ面

 切土又は盛土(第3条第四号の切土又は盛土を除く。)をした土地の部分に生ずる崖面で次に掲げる崖面以外のものには擁壁を設置し、これらの崖面を覆うこと。
 切土をした土地の部分に生ずる崖又は崖の部分であつて、その土質が別表第1上欄に掲げるものに該当し、かつ、次のいずれかに該当するものの崖面
(1) その土質に応じ勾配が別表第1中欄の角度以下のもの
(2) その土質に応じ勾配が別表第1中欄の角度を超え、同表下欄の角度以下のもの(その上端から下方に垂直距離5m以内の部分に限る。)
 土質試験その他の調査又は試験に基づき地盤の安定計算をした結果崖の安定を保つために擁壁の設置が必要でないことが確かめられた崖面
 前号の擁壁は、鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造又は間知石練積み造その他の練積み造のものとすること。
*第3条第四号:切土・盛土する土地の面積が500㎡超

宅地造成等規制法施行令第6条第1項各号

はじめに第一号イに関しての解説です。
結論として、基本的な考え方として崖面については「切土斜面」である必要があります。
*盛土斜面はそもそも対象外となるため、2m超・30度超の場合には擁壁の設置が必要。

その上で、擁壁の設置を要しないケースとしては、次のように整理されます。
擁壁が設置不要となるがけ斜面の角度は、軟岩は60°以下、風化の著しい岩は40°以下、砂利・粘土等は35°以下と規定され、また、擁壁設置不要の角度を超えてそれぞれ80°・50°・45°以下であれば、崖の上端から垂直に5mまでのラインまでは擁壁設置不要となります。

土質擁壁設置不要崖上端から5mまで擁壁設置不要
軟岩(風化の著しいものを除く。)θ≦60°60°<θ≦80°
風化の著しい岩θ≦40°40°<θ≦50°
砂利、真砂土、関東ローム、硬質粘土等θ≦35°35°<θ≦45°
擁壁の設置を要さない崖面(切土斜面)*宅地造成等規制法施行令第6条関係
*軟岩(風化の著しいものを除く):泥岩、凝灰岩など
*風化の著しい岩:石灰岩、花崗岩など

一方で、「軟岩」については、80°を超える崖、「風化の著しい岩」については、50°を超える崖、「砂利・粘土等」については、45°を超える崖。これらについては、全面に擁壁の設置が必要となります。

どうしても建築コストを抑えたいからという理由で擁壁設置を逃れたり、既存擁壁を無視した土質条件での判断を行おうとしがちです。

ですが、がけの状態を目視のみで安易に判断することは難しいかと思います。専門的知見を有した方に「土質状態」をチェックしてもらった上で、宅地造成等規制法施行令第6条に適合できるか慎重な判断が必要にとなります。

基本的に崖近傍でも建築はリスクが高いので回避して欲しいところですが、それでもなお建築(非居室のみの倉庫など)する場合には、確実な調査を行うようにしてみてください。

がけ地の高低差がある場合には、詳細な測量が必要となりますが、距離や角度については簡易測定が可能ですので、お持ちではない方は参考にAmazonリンクを貼っておきます。

次に第一号ロです。

この規定では、盛土斜面も適用されますが、斜面の安定計算が必要となります。円弧すべり計算等によって、地震等においても崩壊しないことを確認する必要があります。

当然ながら土質の状態を調べる必要があるためボーリング調査は必須となるなど、それなりに費用がかかりますし、計算してみたらOUTのため、擁壁等の措置が必要となったいった事も想定されます。