当然、答えは”否”です。
こんにちは!ポールシフトのkeenです♪
ポールシフトでは、水戸から仙台エリアにかけての街の魅力やカフェ情報などを発信しています♪
代表のわたしは、長年、都市計画に携わった者として日常生活により沿った情報を届けて行きたいと考えています。
それでは、今回は「公共交通は交通弱者の乗り物か?」ということに焦点を当てて書いていきたいと思います。
交通弱者の問題
最近というか、ここ10年くらいの話だと思います。
交通弱者の問題がメディアでも取り上げられるようになってきました。というのも問題の起因としては、人口減少と超高齢社会の進展です。
超高齢社会とは65歳以上の人口の割合(高齢化率)が21%を超える社会のことを指しますが、多くの地方都市で今後顕在化してくる問題となっています。
高齢者=移動手段に問題を抱えているという認識があるからです。
当然、全員が全員健康に問題を考えているわけではなくてアクティブシニアと呼ばれる人もいますから一概には言えませんけど、少なくとも高齢になればなるほど足腰に不安を覚える人が増加するのは間違いないです。
また、自家用車を持たない生徒や学生も交通弱者とされます。
果たして、自家用車を所有・運転できることが強者とされ、そうではない者は弱者なのでしょうか。
自家用車をいつまでも手放せない状態
そのような中、運転が出来なくなる身体になるまで車の運転を続けることにより、自家用車を手放したときには、歩くのもやっとの状態。日常的に家族の介護や福祉送迎、タクシーの利用が必要な状態になっていることが多くなっているようです。
この問題、地方都市の自家用車依存度の高さが原因であり、日頃から自家用車に頼っていることで健康問題を生じされているからです。
自家用車依存度が高い→公共交通を利用していない→健康に問題を抱える。という状態になる流れ。
多くの研究者が交通行動と健康問題について論文を出しており、一部を紹介すると、自家用車依存度が低い都市であればあるほど、「糖尿病」「高血圧性疾患」「心疾患」 「虚血性疾患」「精神疾患」の受療率や「年間医療費」が低い傾向であることが分かっています。
*出典:「交通行動と健康との関連性に関する地域間比較研究」
つまり、公共交通や自転車を利用した日常生活を心掛けることで健康寿命が伸びる可能性が高まるということ。
実際、都内の方々は日頃から歩いているので、高齢の方でも若々しい方が多いですよね。一方で地方の高齢者というと中心市街地で暮らしている人を除いて、健康・元気という感じの方はあまり見ないように思います(そうじゃない高齢者の方が読まれていましたらすみません)
当然、まちの構造(都市構造)も問題で、昭和の後半から低密度な市街地が形成されたことにより人口密度に支えられる公共交通は利便性低下の一途を辿ってしまったことも要因なのですが、同時に自家用車が急速に普及したことでゆとりある生活が望まれたこと、かつ地価の低さを求めた結果です。
なのに人口は予測どおり増加しなかった。
都市計画に郊外への開発圧力を抑える方法はあるのですが、昭和の終わり頃には人口がもっと伸びると思って都市計画を敷いていたので、気づいたときには後戻りできない状態(市街地の拡散を止められない状態)になっていたものと思います。
もうどうしようもない状態なので、、、これからどうするかが肝要ですよね。
問題は、路線バスの利用しにくさ
公共交通が選択しづらい原因の一つとして、路線バスの利用しにくさがあると思います。
一方で鉄道は、キャッシュレスが進んでますし、乗車に対する心理的なハードルは運行本数の少なさくらいだと思います。
・・・問題はバスですね。
我が社の拠点があるいわき市でも、新常磐交通さんが路線バスを走らせていますが、はじめの乗り方に不安を覚えている人が結構多いと思います。わたし自身もバスの乗り方が分からなくてはじめは躊躇しました。
それに車両も古く、鉄道のように最新車両のイメージが薄く・・・ちょっといいかなとなります。
けれどですね〜、一度乗ってみると意外と便利な交通機関であることに気づく。
キャッシュレスが進んでいないので乗車に対する心理的ハードルは高いと思いますが、バスカードを購入(いわき市内であれば、セブンイレブンで購入可能です。まずは1,000円カードから)すると心理的なハードルはグッと下がるはずです。
おそらく、わたしも含め地方都市に住んでいる方は自家用車に頼り過ぎていると思います。
路線バスや鉄道を利用している人を交通弱者と言ってバカにしたりしていません?
そんなことはなく、日本人の集団行動心理って、母数の多さに従う傾向があるので、倫理観なんてあっという間に変わります。
ですから、水戸からいわきエリアに居住されている方で公共交通を利用できる環境に住んでいるのなら週に一度は公共交通を利用する生活を行ってみてはどうでしょうか。
自家用車を運転しない状況だから仕方ない。ではなく、まずはちょっとした日常生活の行動から変えてみませんか。
ということで以上です。長々と失礼しました〜〜