1|比較の基準
新築住宅を計画する建築主と設計者のための比較ツール
福島県浜通り・中通り・茨城県央県北で計画する新築木造住宅耐震等級と制振で、揺れ方はどう変わるのか
新築住宅の計画段階で、建てる市町村と住宅の条件を選び、東北・関東で観測された地震に対する変形の差を見ます。前半は、耐震等級や制振の違いを知りたい建築主向け。後半は、壁量計算や住宅性能表示の判定結果を入力して確認する設計者向けです。
対象 新築の在来軸組構法/平屋・2階建て
地震 地域のK-NET観測記録5件+地域外参考1件
確認できること 条件による変形の相対差
建築主向け
耐震等級と制振による変形の違い
新築計画の初期比較として、同じ地震に対して住宅の条件を変えたときの差を確かめます。どの仕様なら絶対に安全かを判定するものではありません。建設地、住宅の大きさ、耐震等級、制振の有無を順に選んでください。
結果の確認
耐震性能による差と、同じ耐震性能に制振装置を追加した差を分けて比べます。
2|耐震性能を選ぶ
耐震等級3・制振なし
—計算待ち3|制振装置を追加
耐震等級3・高減衰ゴム
—計算待ち耐震性能による差
—耐震等級を選んで比較してください。
制振装置を追加した差
—制振装置を選んで比較してください。
変形は階高との実寸比で表示します。
結果の読み方
「約1/○○」は、階の傾きの大きさです
計算後に、最も変形した階のずれをミリ単位でも示します。
分母の数字が大きいほど変形は小さく、数字が小さいほど大きく傾いた結果です。
(この4段階では、建物の傾きが小さい側)
(簡易モデルで、剛性低下が始まる設定上の境目)
(耐力壁・接合部・内装などの損傷確認が必要な範囲)
(構造安全性と地震後の継続使用を個別に確認すべき範囲)
- 最大層間変形角は、地震中に最も大きく傾いた一瞬の値です。
- 残留変形角は、揺れが収まったあとに残る傾きの目安です。
- 1/15超は、この簡易モデルで比較できる範囲を超えた表示です。
室内被害の時刻歴モデル
内装・家具・収納物の挙動を比べる
室内への影響を計算中詳細を見る
室内被害の時刻歴モデル
内装・家具・収納物の挙動を比べる
住宅の変形・各階の床応答波形を使い、揺れの継続時間を含めて計算します。
基準にする住宅
等級1相当・制振なし
- 内装材
- 計算待ち
- 家具の参考転倒率
- 計算待ち
- 扉・引き出し
- 計算待ち
- 食器・収納物
- 計算待ち
選択した条件
耐震等級3・制振あり
- 内装材
- 計算待ち
- 家具の参考転倒率
- 計算待ち
- 扉・引き出し
- 計算待ち
- 食器・収納物
- 計算待ち
家具は各階の床応答の最大加速度・最大速度と家具寸法から、既往研究の転倒率関数による参考転倒率を表示します。これは同条件の自由立ち家具群に対する目安で、個々の家具が転倒するかを断定する値ではありません。固定を選んだ場合は、未校正の低減率を表示せず、固定なし換算と固定仕様の確認事項を示します。内装、扉、収納物のモデルは従来どおりです。
耐震等級と制振の組合せ比較
分母が大きいほど、計算上の最大変形は小さくなります。
揺れの中身を確認
観測波形・応答スペクトル・住宅モデル波形
地面がどう揺れたか、どの周期が強いか、その揺れで住宅がどう変形したかを順番に表示します。
建設地における過去地震を比較
住宅条件を変えずに、5地震の南北・東西方向を計算し、変形が大きかった方向を表示します。
未計算
政府の活断層評価
双葉断層周辺では、浅い内陸地震も設計時に確認
M6.8〜7.5程度政府の地震調査研究推進本部は、双葉断層全体が一度に活動する場合の地震規模をこの範囲と評価しています。
30年以内「ほぼ0%」長期評価上の発生確率です。「ほぼ0%」は安全の保証ではなく、発生可能性を完全に否定する値でもありません。
双葉地域から相馬地方では、断層に近い敷地ほど浅い地震による局地的な強い揺れを設計条件として確認する必要があります。ただし、市町村全域の危険度を一律に示すものではありません。敷地と断層の距離、地盤条件、建物の固有周期を設計者が個別に確認してください。能登半島地震の記録は揺れ方を比べるための参考で、双葉断層の想定地震動そのものではありません。
地震本部|双葉断層の評価を確認 ↗設計者向け
詳細検討する
新築計画の判定表に合わせ、「建築基準法の壁量計算・四分割法」または「住宅性能表示」を選びます。許容応力度計算の出力は使いません。壁量充足率を初期剛性の差に、壁率比や偏心率を壁配置の偏りに読み替え、観測記録に対する相対的な応答を確認します。
入力に使う判定表
2質点簡易モデル・計算結果
各階の最大層間変形角
選択条件と木造基準をつなげて確認
この結果を、法令・制度上の確認と分けて読む
建築基準法または住宅性能表示のうち、選択した方法の位置づけを表示します。
各階の充足率と壁配置を、選択した基準値と照合します。
観測地震に対する最大変形を、法令上の判定と混同しないよう説明します。
X・Y両方向、接合部、基礎、床・屋根面などの確認事項を表示します。
層間変形角の法令値との関係構造計算で用いる建築基準法施行令第82条の2の層間変形角は原則1/200以内で、部材以外に著しい損傷のおそれがない場合は1/120以内です。一方、このツールは壁量計算・四分割法または住宅性能表示の入力を簡易モデルへ置き換え、実際の観測地震を入力しています。荷重条件も計算方法も異なるため、表示された「約1/○○」を法令の合否へ直接使うことはできません。
現在の速度:高速 4×
観測記録の静かな冒頭を省き、住宅の応答が現れる直前から再生します。
最大応答
—計算待ち
計算後に、最大変形角を実際の横ずれへ換算して表示します。
分母が大きいほど変形は小さくなります。例:階高3.0mで1/120なら約25mm、1/60なら約50mmの横ずれです。- 1階最大変形角
- —
- 2階最大変形角
- —
- 屋根最大変位
- —
- 最大床応答加速度
- —
- モデル初期周期
- —
- 等価減衰定数
- —
- 残留変形角目安
- —
- 履歴吸収エネルギー
- —
- 転記した条件
- —
入力から住宅応答まで
3つの波形で簡易応答を確認
観測記録、周期ごとの強さ、2質点モデルの変形を並べて確認できます。スペクトルの縦線は選択した住宅モデルの固有周期です。
図は横に動かして確認できます。
計算後に、選択した観測記録と住宅モデルの周期を表示します。
内装材の変形追従
—計算待ち家具の参考転倒率
—計算待ち扉・引き出し
—計算待ち食器・収納物
—計算待ち計算方法と適用範囲
このツールは新築住宅の計画段階を対象とします。観測加速度を10Hzで低域通過処理後、25Hzへ間引き、Newmark平均加速度法を4分割刻みで反復計算します。平屋は1質点、2階建てはせん断型2質点モデルです。建築基準法を選んだ場合は壁量充足率、住宅性能表示を選んだ場合は耐震等級と壁量充足率を初期剛性の比較倍率に用います。四分割法の弱側壁率比または偏心率は、壁配置の偏りを見る表示係数として反映します。1回の地震動に含まれる繰返しによる剛性・耐力低下は簡略的に考慮しますが、経年劣化や過去の地震による既往損傷は扱いません。既存住宅、増改築住宅、被災履歴のある住宅には使用せず、現地調査や耐震診断を行ってください。ねじれ、吹抜け、床・屋根面の変形、部材と接合部ごとの挙動は扱わないため、立体解析や個別住宅の安全判定を代替しません。
家具の参考転倒率は、各階の床応答から最大加速度・最大速度・等価振動数を求め、既往研究の家具寸法に基づく転倒率関数を適用します。自由立ちの大型家具群を対象とする統計的な目安であり、個々の家具の転倒確率を保証するものではありません。固定ありは同関数の適用外なので、固定なし換算のみ表示します。図の滑り・傾きは理解補助の簡易表示です。家具の固定条件は新築時に計画する設置条件の比較用です。内装、扉、収納物の参考モデルは従来どおりで、家具同士・壁との衝突、収納物の形状・重さ・詰め方、食器の摩擦や破損、3次元挙動、床材のばらつきは扱いません。
根拠と利用上の注意
2025年施行の壁量基準、住宅性能表示制度、防災科研K-NETの観測記録を参照しています。
このツールは新築木造住宅の計画段階における簡易比較用です。確認申請、住宅性能評価、構造計算、耐震診断、wallstat解析を代替しません。既存住宅や被災履歴のある住宅は対象外です。最終判断は、敷地条件と構造図書に基づき建築士・構造設計者が行ってください。