結論からです。第一種中高層住居専用地域、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域の4つの地域では、単独*で「事務所」の建築は不可・認められていません。このため、タイトルにあるように、第一種中高層住居専用地域では事務所を建築することができません。
*単独:主の建物に付属していない建物
この4地域以外の用途地域である、第二種中高層住居専用地域や商業地域、工業専用地域などでは事務所を建築することが可能です。
理由は、事務所の建築を制限している4つの用途地域では住居環境の保護を目的としているためです。
低層住居地域や田園住居では特に建築物の低い建物(10m,12m)や、不特定多数の集散による住環境悪化の恐れのない日常生活に不可欠なサービス施設の立地のみ建築を認めています。また、第一種中高層でも10m超の中高層を認めているものの住居環境保護が主目的です。このため、特定多数の集散が予想される事務所用途については、建築を認めていません。
ただし、例外があります。例外的に認められる建物用途は、日常生活に不可欠な用途のサービス施設です。次の建物については、第一種中高層住居専用地域でも建築することが可能です。
第一種中高層住居専用地域で可能な事務所用途
・公共公益施設(建物階数および床面積の制限あり)
(警察署、税務署、消防署、郵便業、地方公共団体の支庁・支所、電気通信事業者等の建物)
【以下の用途で床面積500m2以下かつ3階以上を以下の用途に供してはならない】
・銀行の支店
・損害保険代理店
・宅地建物取引業を営む店舗 など
※出典:施行令第130条の4,同令第130条の5の3,同令第130条の5の4
上記の建物用途は、一般的な認識ではオフィス(事務所)とされていますが、建築基準法では公益上必要な建物やサービス業を営む店舗に該当します。(*この用途分類は、用途値規制上の制限です。建物の構造や防火避難に対する基準に対してはそれぞれの用途ごとに制限を受けるため注意が必要です。詳しくは建築基準適合判定資格者を有する建築士や役所で建築指導・審査経験のある建築士にご相談ください。)
以上に加えて、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域および田園住居地域では住宅兼用事務所を建築することができます。ただし、事務所部分については面積制限があり、①延べ面積(住宅+事務所の床面積)の1/2以上を住宅用途、②事務所用途は50m2以下 とする必要があります。
この他、事務所ではなく建物内の事務室部分(スーパーの事務室や飲食店の事務室など)の場合には、店舗や飲食店として機能として不可欠なもののため認められます。しかし、事務室部分であってもそれぞれが単独で成立するような用途(総合スーパー内のテナント事務所)の場合には建築することはできません。
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