【建築知識】東屋に関する建築基準法の原則(まちづくりのツールとして活用するために必要な知識)

庭園内や公園、広場などで設置されることが多い「東屋」。

近年、行政・民間問わず公共空間の重要性が増していて、東屋を設置したいという方が増えているな〜という印象です。今回は、この「東屋」の建築に関して、一級建築士であるわたしが、建築基準法上において注意した方が良い点について簡単に解説しています。

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東屋とは?

東屋とは、以前、別記事で解説した「パーゴラ」とは異なる点に注意が必要です。
※パーゴラについての詳細記事は、次の記事をご覧ください。

東屋とは、別名、四阿(しあ)と呼ばれており、庭や公園の眺望、休憩などの目的で設置される簡素な建屋のことをいいます。「

四阿」の「阿」は棟という意味で、四方に軒を下ろした寄棟(よせむね)の屋根を持つ建築物を意味をいいます。また、東国に位置する建屋とも意味するそうですが、簡易な柱に屋根が設置されていれば「東屋」といっていいです。

建築基準法では、「東屋」は、”屋根+柱”、”屋根+壁” で構成される建築物で、簡易な構造のものをいいます。
建築物や工作物のどちらに区別されるのかと疑問に持つ方もいますが、「建築物」に該当します。そのため、建築物を建築する前には、建築確認申請を行う必要がありますし、建築基準法に適合するかたちで建築する必要があります。

なお、建築確認申請について、都市計画区域外については申請不要となります。

都市計画区域内で敷地内増築(既存建築物があって附属施設として建築)の場合には建築確認申請を不要としているケースもありますが、申請が必要としている自治体もあります。

また、敷地内に何の建築物も無い場合に新築する場合には建築確認申請が必要です。

東屋でもパーゴラのように屋根としてではなく格子の状態になっている場合には、屋根の効用が無いものとして、建築物に該当しないことから、建築確認申請も不要となります。

*パーゴラ(屋根の効用が無いため非建築物)

次に「東屋」建築において重要な要素となる東屋の基礎構造についての詳細解説です。

東屋の構造は?

ここからはちょい専門的になりますので、詳しく知りたくないよ!って方は閉じてもらって大丈夫です。

建築物の基礎構造は、建築基準法第20条第1項第四号に規定され、建築基準法施行令第38条第1項に次のように規定されています。

つまり、建築物の基礎は、建築物に作用する荷重・外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下または変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならないとされています。

(基礎)第38条
建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。

建築基準法施行令第38条第1項
  • 荷重:東屋の荷重(屋根・柱など)
  • 外力:地震・風圧・積雪
  • 地耐力:東屋の荷重を支えることができる地盤

構造の詳細は、建築基準法施行令第38条第3項の規定により、H12建設省告示第1347号に規定されており、この告示どおりの仕様とすれば良く、地耐力が低い場合には、基礎杭構造、地耐力が中規模以上の場合にはべた基礎又は布基礎とするよう定めています。

ただし、木造建築物のうち、茶室や東屋などに類するものについては、この告示の対象外となるため、適用する必要がないです。

このため、東屋設計においては、簡易な設計となりがちで地震や風圧、地耐力の計算をおそろかにすることで事故が起きやすくなっているようです(東屋は土木設計ではなく建築設計が必要!)。

また、躯体(木造柱部分)については、建築基準法第40条から第49条まで適用される規定となっていますが、これについても同様に「東屋」については、適用する必要はないとされています。

そうなると、東屋の構造・仕様規定が適用除外となるため、設計上担保する法令が無いことから、建築基準法に規定されている基礎・仕様構造に則して建築することが望ましいです。

特に風雨にさらされやすいので、屋根と柱、基礎と柱の固定部分については特に注意を払い、安全側に設計する必要があります。

また、基礎構造についても、RC造の基礎とする必要性はないものの、地耐力の確認(荷重を適切に地盤に伝えられ、なおかつ、その荷重に耐えられるか)と、なるべく”べた基礎”とするのがおすすめです。

その他:為になる情報

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ということで以上となります。この記事が東屋設計の参考になりましたら嬉しい限りです。