先日、JR東日本が2024年度の一日平均乗車人数を公表しました。
この記事では、そのデータをもとにコロナ禍前(2019年度)との違いを調べています。特に、利用者数の変化が大きい駅に注目し、「なぜその駅では増えたり減ったりしたのか」を分析しました。
駅の乗車人数は、その周辺エリアの不動産需要やビジネスチャンスを知る手がかりにもなります。街の変化を読み解きたい人にとって、参考になるデータのはずです。
| 駅名 | 市町村名 | 2010年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2019年度比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| いわき駅 | いわき市 | 6,004 | 5,690 (3,351) | 4,251 | 4,197 | 4,662 | 4,999 | 5,117 (2,943) | 89.9 |
| 内郷駅 | いわき市 | 1,097 | 980 (738) | 840 | 813 | 838 | 891 | 928 (700) | 94.7 |
| 湯本駅 | いわき市 | 2,002 | 1,915 (1,196) | 1,483 | 1,451 | 1,582 | 1,680 | 1,719 (1,027) | 89.7 |
| 泉駅 | いわき市 | 2,047 | 2,335 (1,429) | 1,787 | 1,783 | 2,011 | 2,184 | 2,227 (1,334) | 95.4 |
| 植田駅 | いわき市 | 1,819 | 1,831 (1,489) | 1,652 | 1,543 | 1,511 | 1,509 | 1,563 (1,260) | 85.4 |
| 勿来駅 | いわき市 | 806 | 832 (569) | 630 | 644 | 665 | 678 | 681 (448) | 81.9 |
| 備考 | *コロナ禍:2019年12月 |
*数値:一日平均乗車人員推移 ( ):定期利用者
いわき駅(いわき市の中心駅)は、2019年度の5,690人に対して、2024年度は5,117人で89.9%。一時は4,251人まで落ち込みましたが、回復傾向にあります。ただし、定期利用者は3,351人から2,943人へと87.8%にとどまり、通勤・通学需要の戻りは鈍い状況です。それでもなお、5,000人台に回復しているのはコロナ禍の4,000人台前半に比べれば良い傾向といえそうです。
次に、内郷駅ですが、同駅では2019年度980人 → 2024年度928人で94.7%。定期利用者も738人から700人へと94.9%と比較的高い水準を維持しています。住宅地としての需要が安定していることがうかがえます。
次に、観光拠点である湯本駅です。温泉地の玄関口である湯本駅は、2019年度1,915人 → 2024年度1,719人で89.7%。定期利用者も1,196人から1,027人へと85.9%に減少。観光客に加え、通勤・通学需要も弱まっているのが特徴です。
次に、泉駅です。2019年度2,335人 → 2024年度2,227人で**95.4%と最も高い回復率。定期利用者も1,429人から1,334人へと93.3%を確保しています。駅周辺における土地区画整理事業等の宅地開発に伴う人口増や、沿岸部の大規模商業施設や工業地帯に近い立地が利用の底堅さにつながっています。
次に、植田駅です。2019年度1,831人 → 2024年度1,563人で85.4%。定期利用者も1,489人から1,260人へと84.6%にとどまりました。長期的には横ばいだったものの、コロナ以降はリモート化や少子化の影響が色濃く出ています。植田駅同様に、いわき市勿来地区に位置する勿来駅です。2019年度832人 → 2024年度681人で81.9%。定期利用者も569人から448人へと78.7%と大きく減少。人口減少や需要縮小の影響が顕著です。
全体的な特徴として、泉駅と内郷駅は95%前後と回復力が強い。いわき駅と湯本駅は9割前後にとどまり、特に定期利用の戻りが弱い。植田駅と勿来駅は8割台と回復が鈍く、構造的な人口減少・需要縮小が見て取れる。

