【令和5年版】社会増減率の高い茨城県の都市ランキング(1〜10位)_つくば市はあと何年で県内一の人口を有する市になる?

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この記事では、「住民基本台帳」に基づく近年の「社会増減率」から茨城県で社会増が進んでいる自治体をピップアップしています。

また、都市計画区域(概ねの都市経済圏)との関連についても触れています。茨城県の市町村の特性が分かるのでぜひ! (注)自治体名の隣の「%」は令和5年1月1日時点,人口規模の小さい自治体は母数が少ないためランキングから除外

社会増減:住民の転入数と転出数の差(2022年1月1日→2023年1月1日)

目次

1位 つくば市 2.23%

つくば市が誕生したのが1987年と歴史が浅い都市ですが、国内最大の研究・学園都市として国策として発展させてきた上に常磐新線(つくばエクスプレス線)の整備効果もあって人口増加が進んでいる地域です。国内では急速に人口減少が進む中、つくば市に限らずTX沿線の市は一貫して人口増加が進んでいるのも特徴的です。

2023.1.1人口社会増減数社会増減率所属都市圏*2022.3.31時点
252,202人5,497人2.23%研究学園都市計画区域
中心市:つくば市単独
都市圏人口:約25万人
茨城県つくば市の人口動態 *社会増減率:2022.1.1-2023.1.1,総務省

※都市圏に関する補足
つくば市の令和2年国勢調査結果(従業地・通学地による人口・就業状態等集計)によると、他市町村への流出として最も割合が高いのが東京都、続いて隣の土浦市の順となっていますが、自市内完結率も高く約66%となっています。
また、隣接市町村における流出割合で最も大きな割合がつくば市なのが土浦、牛久、下妻、常総です。このため、実質的には「下妻、土浦・阿見、龍ヶ崎・牛久、水海道」の都市計画区域も含まれるため、合計で約60〜70万人の都市圏を形成していると考えられます。

つくば市:令和2年国勢調査結果(従業地・通学地による人口・就業状態等集計)

つくば市の社会増減率等の推移と人口の将来予測

つくば市は過去5年で見ても一貫して人口増加が進んでいます。また、下表には記載していませんが、自然増ともなっているため全体人口も増加続けています。毎年3〜4千人近い人口が増えているため、あと3〜5年もすれば県庁所在地である水戸市(2023.1.1:270,010人,自然増減率-0.49%,社会増減率+0.07%)の人口を抜いて茨城県下最大の市となります。

社会増減率自然増減率社会増減数全体人口
2022→20232.23%0.07%5,497人252,202人
2021→20221.81%0.14%4,382人246,541人
2020→20211.56%0.19%3,702人241,809人
2019→20201.42%0.23%3,311人237,653人
2018→20191.25%0.24%2,886人233,807人
茨城県つくば市の人口動態 1月1日時点 *社会増減率の変化,総務省

ちなみに、先日(令和5年12月22日)、国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」によれば次のように推計しています。

つくば市水戸市
2025年255,190人266,163人
2030年258,539人263,049人
2035年260,524人259,358人
2040年260,559人254,892人
水戸市及びつくば市の将来人口推計 *日本の地域別将来推計人口(令和5年推計

推計によると、2025年の人口が255,190人となっていますが、令和5年12月の時点でつくば市の人口は25.5万人となっていることから推計よりも上方にブレると考えられます。おそらく水戸市の人口を抜くのは2027年頃だと考えています。

都市圏の比較

つくば市の人口増加とつくば市への通勤・通学者数の増加に伴いつくばの求心力は高まっていると考えられます。TX線ができる前は土浦が中心でしたが、確実につくばに移っています。

さらにTX線の延伸方向が土浦駅としたことで、仮にこのままTX線の土浦駅接続が実現すれば、現在の土浦=つくばのほぼ同程度の流出・流入割合はつくば側に傾き、マルケッティ定数(人の移動時間は古代から1時間程度とする不変的な定数のこと)に従えば都市圏が拡大するため阿見町やかすみがうら市、石岡市までがつくばの都市圏に組み込まれるようになります。

そうなると、水戸・勝田都市圏は人口減少が進んでいるため2030年頃には茨城南部の中心はつくばになります。こちらは現時点での各々の都市圏の比較です。都市計画区域の再編が進んでいないが今後の再編により都市計画区域として一体としなければならない地域を含めています。

概ねの都市圏人口構成市町村
つくば市約50〜60万人つくば市、土浦市、牛久市、下妻市及び常総市の一部等
*TX線延伸後は阿見町、かすみがうら市、石岡市の一部を含む
水戸市約60〜75万人水戸市、ひたちなか市、那珂市、大洗町、茨城町及び東海村の一部等
*実質的には日立市南部、笠間市宍戸・友部の一部等を含む
*出典:都市計画現況調査

2位 阿見町 2.07%

2023.1.1人口社会増減数社会増減率所属都市圏*2022.3.31時点
49,161人1,000人2.07%土浦・阿見都市計画区域
中心市:土浦市
都市圏人口:約22万人
茨城県阿見町の人口動態 *社会増減率:2022.1.1-2023.1.1,総務省

3位 つくばみらい市 1.36%

2023.1.1人口社会増減数社会増減率所属都市圏*2022.3.31時点
53,004人715人1.36%つくばらみらい都市計画区域
中心市:つくばみらい市単独
都市圏人口:約5万人
茨城県つくばみらい市の人口動態 *社会増減率:2022.1.1-2023.1.1,総務省

4〜10位

市町村名2023.1.1人口社会増減数社会増減率所属都市圏*2022.3.31時点
取手市106,011人969人0.91%取手都市計画区域
中心市:取手市
都市圏人口:約18万人
鉾田市47,181人425人0.90%鉾田都市計画区域
中心市:鉾田市
都市圏人口:約5万人
八千代町21,224人182人0.86%八千代都市計画区域
中心市:八千代町
都市圏人口:約2万人
土浦市141,148人1,102人0.78%土浦・阿見都市計画区域
中心市:土浦市
都市圏人口:約22万人
かすみがうら市40,628人298人0.73%土浦・阿見都市計画区域
中心市:土浦市
都市圏人口:約22万人
守谷市70,414人484人0.69%取手都市計画区域
中心市:取手市
都市圏人口:約18万人
東海村38,424人247人0.64%水戸・勝田都市計画区域
中心市:水戸市
都市圏人口:約56万人
取手市等の人口動態 *社会増減率:2022.1.1-2023.1.1,総務省

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この記事を書いた人

▼水戸〜日立〜いわき〜仙台エリアまでの常磐線沿線都市での生活・ビジネス・まちづくりに役立つ情報・サービスを届けています
▼不動産・建築・都市計画
▼主な活動範囲:水戸〜いわき(相馬+仙台)
▶︎これまでの”都市づくり”の常識を覆し、わたし達が住む地域を住みやすさを世界1位にすることを目的に活動しています。 

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