【角地緩和+建蔽率10%加算】仙台・いわき・日立・ひたちなか・水戸の緩和条件を解説

この記事では、建築基準法第53条第3項第二号の角地等の緩和について、仙台市・いわき市・日立市・ひたちなか市・水戸市の取り扱いを解説しています。

こんにちは!UPS(アーバンポールシフト)のみつるです。

いつも当サイトご覧いただきありがとうございます。

当サイトでは”まち”の稼ぐ力を伸ばすために、水戸から仙台エリアにかけての街の魅力や情報を発信しています。

現在はWEBを中心に活動していますが、近々、拠点を設けてまちづくりを行っていきたいと考えていますので、応援して頂ければ嬉しいです♪→サイトのブックマーク登録&インスタフォローをお願いします☆ エンジェル投資家さんも随時募集しています♪

角地緩和とは?

角地緩和とは、建築物の敷地が2以上の道路に接続する場合(各特定行政庁が指定)に都市計画で定める指定建ぺい率に「+10%」を加算することができる建築基準法の規定をいいます。根拠法となる建築基準法では次のように定められています。

 前二項の規定の適用については、第一号又は第二号のいずれかに該当する建築物にあつては第1項各号に定める数値に10分の1を加えたものをもつて当該各号に定める数値とし、第一号及び第二号に該当する建築物にあつては同項各号に定める数値に10分の2を加えたものをもつて当該各号に定める数値とする。
 (略)
 街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物

建築基準法第53条第3項第二号

つまり、「街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物」に該当すれば+10%が加算されるため、例えば、指定建ぺい率が60%であれば、この値に10%を加算して70%が上限となります。仮に敷地面積が100㎡であれば建築面積は70㎡(建ぺい率緩和が使えない場合は60%)となります。

なお、第一号は準耐火建築物・耐火建築物等に該当する場合の規定ですが、第一号にも該当する場合には+20%が加算されます。

では、”特定行政庁が指定”という規定ですが、”どこに規定されているのか?”です。

各都市では「建築基準法施行細則」でその基準を定めています。

当社の事業エリアである水戸から仙台にかけての市町村の場合は、特定行政庁が仙台市、いわき市、北茨城市、高萩市、日立市、ひたちなか市、水戸市となっています。

この市以外の特定行政庁は、宮城県・福島県・茨城県となりますが、この記事では、主要都市のみ取り扱いを記事にしていますので、参考になれば幸いです。

【角地緩和】仙台市の規定

仙台市では、「仙台市建築基準法施行細則」では、次のように規定されています。仙台市の場合には大きく3つ緩和方法が規定されています。

(角地等の指定敷地)
第12条 法第53条第3項第二号の規定により市長が指定する敷地は、次の各号のいずれかに該当するものとする。
一 120度以内の角を構成する道路(幅員がそれぞれ4m以上で、かつ、その和(敷地がそれぞれ120度以内の2以上の角に接する場合にあっては、これらの角を構成する道路の幅員の和)が12m以上となるものに限る。)の内側に接する敷地でその接する部分の長さが敷地の周囲の長さの3分の1以上のもの
二 道路境界線相互間の距離が35m以内の2つの道路(幅員がそれぞれ4m以上で、かつ、その和が12m以上となるものに限る。)の間にあり、かつ、これらに接する敷地でその接する部分の長さが敷地の周囲の長さの3分の1以上のもの
三 公園、広場、水面その他これらに類するもの(次項において「公園等」という。)に接する敷地又はこれらに接する道路の反対側に接する敷地でその接する部分の長さが敷地の周囲の長さの3分の1以上のもの
2 (略)
3 建築物の敷地が公園等に接する場合においては当該公園等を前面道路と、前面道路の反対側に公園等がある場合においては当該公園等の反対側の境界線までを当該前面道路の幅員とみなして、第1項第一号又は第二号の規定を適用する。

仙台市建築基準法施行細則第12条(抜粋)

一つ目は、120度以内の角地の敷地のケースで、幅員が4m以上でかつ幅員の和が12m以上、道路部分に接する敷地長は全体の30割以上であることが規定されています。

2つ目は、角地ではないケースです。

敷地が道路に挟まれているケースとなります。道路幅員とその和については1つ目の規定と同じく4m以上、和は12m以上とされていますが、道路境界線相互間の距離は35m以内と規定されている点と道路部分に接する敷地長は全体の3割以上であることが規定されています。

3つ目は、敷地が公園や広場、河川等に接する場合についてです。第3項の規定により、公園等を前面道路とみなして1つ目と2つ目の規定を適用することが可能です。

なお、留意点として、幅員が一定ではない場合や敷地形状が不整形の場合には、道路幅員の測り方、道路境界線相互間の距離の測り方が異なります。

通常、道路幅員は敷地が接する道路の最大幅から2mの位置を測りますので、その趣旨を含めて判断することになりますが、幅員6m未満の道路があるケースや道路境界線相互間距離が35mを超える箇所がある場合には、建築士としての考え方を整理して特定行政庁に相談することが必要です。

*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:仙台市(作成:UPS)
*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:仙台市(作成:UPS)

【角地緩和】いわき市の規定

いわき市では、「建築基準法施行細則」において、次のように定められています。いわき市の場合には大きく2つ緩和方法が規定されています。

(建築面積の敷地面積に対する割合の緩和)
第18条 法第53条第3項第2号の規定により市長が指定する敷地は、次に掲げるものとする。
(1) 120度以内のかどを構成する道路(幅員がそれぞれ4m以上で、かつ、その和が12m以上となるものに限る。)に接する街区のかどにあるもので、敷地の周囲の3分の1以上が道路に接し、かつ、それぞれの道路に4m以上接するもの
(2) 公園、広場、河川その他これらに類する空地又は水面に面するもので、前号に準じて接するもの

いわき市建築基準法施行細則第18条

1つ目は、仙台市同様に敷地が2以上の道路に接続する場合に幅員が4m以上でかつ和が12m以上となるケースです、道路に接する部分の長さは全体の3割以上、さらに道路には4m以上接していなければなりません。

2つ目は、敷地が公園や広場、河川等に接する場合で、1つ目の基準に準じて適用されます。

いわき市の場合には、仙台市のように2以上の道路に挟まれるケースの緩和規定がありませんので、敷地が道路に挟まれ、かつ角を構成する道路ではない場合には建ぺい率の加算は出来ないことになります。

*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:いわき市(作成:UPS)

【角地緩和】ひたちなか市・日立市の規定

ひたちなか市と日立市は考え方が同じです。ひたちなか市では、「建築基準法施行細則」に、日立市では、「建築基準法施行細則」において、次のように規定されています。

(建蔽率の緩和)
第18条 法第53条第3項第2号の規定により市長が指定する敷地は、その外周の長さの3分の1以上が道路又は道に接するものであって、次の各号に掲げるものとする。
(1) 幅員がそれぞれ4m以上でその和が10m以上ある2つの道路に接し、かつ、その内角が120度以内である角の敷地
(2) 幅員が6m以上ある道路及び法第42条第2項の規定により道路とみなされている道で同項の規定により道路境界線とみなされる線と当該道の境界線との間の部分が道路状として整備されているものに接し、かつ、その内角が120度以内である角の敷地
(3) 幅員がそれぞれ6m以上でその間隔が35m以下の2つの道路にはさまれた敷地
2 敷地が公園、広場、川その他これらに類するもの(以下この項において「公園等」という。)に接する場合(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合を含む。)又は敷地の前面道路の反対側に公園等が接する場合(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合を含む。)においては、当該公園等(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合にあっては、当該公園等及び当該他の公園等)又は当該前面道路及び公園等(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合にあっては、当該前面道路並びに当該公園等及び当該他の公園等)を道路とみなして、前項の規定を適用する。これらの場合においては、敷地と公園等又は前面道路との境界線から公園等の反対側の境界線までの長さを幅員とする。

日立市建築基準法施行細則第18条

(建ぺい率の緩和)
第20条 法第53条第3項第2号の規定により市長が指定する敷地は,その外周の長さの3分の1以上が道路又は道に接するものであって,次の各号に掲げるものとする。
(1) 幅員がそれぞれ4m以上でその和が10m以上ある2つの道路に接し,かつ,その内角が120度以内である角敷地
(2) 幅員が6m以上ある道路及び法第42条第2項の規定により道路とみなされている道で同項の規定により道路境界線とみなされる線と当該道の境界線との間の部分が道路状として整備されているものに接し,かつ,その内角が120度以内である角敷地
(3) 幅員がそれぞれ6m以上でその間隔が35m以下の2つの道路にはさまれた敷地
2 敷地が公園,広場,川その他これらに類するもの(以下この項において「公園等」という。)に接する場合(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合を含む。)又は敷地の前面道路の反対側に公園等が接する場合(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合を含む。)においては,当該公園等(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合にあっては,当該公園等及び当該他の公園等)又は当該前面道路及び公園等(当該公園等の反対側に他の公園等が接する場合にあっては,当該前面道路並びに当該公園等及び当該他の公園等)を道路とみなして,前項の規定を適用する。これらの場合においては,敷地と公園等又は前面道路との境界線から公園等の反対側の境界線までの長さを幅員とする。

ひたちなか市建築基準法施行細則第20条

1つ目の規定は、他都市同様に敷地が2以上道路に接続する場合です。それぞれの道路が4m以上、かつ和が10m以上(仙台市やいわき市の場合は12m以上)の場合です。角の内角は120度以内と規定されています。

2つ目の規定は、一方の道路が建築基準法第42条第2項道路に該当しているケースです。道路後退部分を道路状に整備する必要はありますが、道路を挟んで反対側の道路が後退していないケースでも角地緩和を適用することが可能です。ただし、もう一方の道路は幅員6m以上の道路である必要があります。

この規定については、他の都市には無い緩和規定です。通常、42条第2項道路の場合には、道路を挟んで敷地反対側の敷地がセットバックを行っていない場合には道路幅員として4m以上確保出来ないため緩和規定を適用できませんが、ひたちなか市や日立市の場合には適用することが可能となっています。

3つ目の規定は、仙台市同様に敷地が道路に挟まれているケースです。仙台市と異なり道路幅員は6m以上が求めれますが、道路間隔は同じく35m以下であれば緩和されます。

なお、全体的な取り扱いとして、道路に接する部分の長さは敷地全周長の3割以上である必要があります。

また、ひたちなか市・日立市の場合には、敷地が公園や広場、河川等に接する場合についても、道路とみなして一号から三号の規定を適用することが可能となっています。

*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:ひたちなか市・日立市(作成:UPS)
*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:ひたちなか市・日立市(作成:UPS)

【角地緩和】水戸市

水戸市では、「建築基準法施行細則」において、次のように規定されています。

(建ぺい率の緩和)
第19条 法第53条第3項第2号の規定により市長が指定する敷地は,次の各号に掲げるものとする。
(1) 幅員がそれぞれ4m以上で,その和が10m以上ある2つの道路に接し,かつ,その内角が120度以内である角敷地
(2) 幅員がそれぞれ6m以上でその間隔が35m以下の2つの道路にはさまれた敷地

水戸市建築基準法施行細則第19条

水戸市の場合には、2つの緩和規定が設けられており、1つ目は敷地が2以上の道路に接するケースで幅員が4m以上、和が10m以上、内角が120度以内とされています。

2つ目は、敷地が2以上の道路に挟まれているケースで幅員が6m以上、道路幅員の間隔が35m以下と定められています。他の都市に比べると規定内容としてはかなりあっさりしていますが、いわき市同様に分かりやすいかなと思います。

*建築基準法第53条第3項第二号の建ぺい率緩和の考え方:水戸市(作成:UPS)

まとめ

各特定行政庁の角地緩和(10%建ぺい率加算)については、特定行政庁によって取り扱いが異なりますので、都市によって加算出来ないケースもありますので留意してください。

一般的には、次のような街区のケースでは、どの都市でも建ぺい率が加算されると考えてよいので参考にしてみてください。下記ケース(右側)では、いわき市では適用することができませんので注意が必要です。

建築基準法・都市計画法法規の相談・コンサルティングをお受けてしておりますので、お気軽にご相談ください。それでは、以上となります。こちらの記事は建築設計自の参考になりましたら幸いです。