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この記事では、宮城県・福島県・茨城県(県央・県北)のうち、人口10万人以上を有する都市の位置とエリア人口、都市圏について書いています。なお、この記事では「都市」という日常の生活圏域に着目して都市計画区域ベースで書いています。
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都市=市町村 ではない。
私達はメディアの影響により市町村単位で都市をランキングしたり比較したりしがちですが、「都市」とは単純に市町村の範囲を示しているものではないです。
「よく、東北第2位の都市は〜」みたいな記事や動画がありますよね。市町村単位で比較しても経済的・地政学的合理性は全くないですね。無視でいい。笑
というのもイメージしてみてください。
特に仙台圏に住んでいる方であればよく分かるかもですが、多賀城市や塩竈市に住んでいると頻繁に仙台市まで買い物に行きますよね。ましてや仕事で毎日通勤されている方も多いと思います。1年間の時間に換算すれば仙台に滞在している時間の方が多いという方もいるのではないでしょうか。
仙台は賃料が高いといった理由や居住環境、社宅などの関係から仙台市外に居住している方もいます。
こうした通勤・通学の現状や日常の生活施設の立地状況などを考慮して都市計画法に基づく都市計画区域という区域を都道府県(一部は指定都市)が指定します。これが生活圏の実態に適応した「都市」の範囲です。
*通勤・通学者割合は国勢調査結果を見ると確認することができます。
行政区域はあくまでも行政が管理するための枠でしかないので、現代の正しい行政区域は都市計画区域と言っていいと思います。
本題に戻すと、この都市計画区域の指定がないと、例えば、市町村間の競争により郊外の田畑を潰して大規模な商業施設を誘致して、交通・経済に歪みを生じさせたり、隣が閑静が住宅団地なのに危険な工場を立地させたりと好き勝手して、都市がぐちゃぐちゃの汚い街並みが形成される可能性が高くなります。
競争が働くと倫理観よりも論理的な自市町村優先に働くので、やっちゃいけないことやってしまったりするんですよ。そうした意味ではいわき市は合併して正解だったと思います。合併していなかったら都市計画区域内の市町村間調整が相当苦慮していたはずです。
とはいえ、同一都市計画区域内でもダメな事例もあるんですよ。
最近のやっちまった事例としては伊達市のイオンモールが良い例ですね。県北都市計画区域で福島と伊達は同一都市計画区域内なので、本来であれば土地利用検討の段階から同一都市計画区域内の市町村間で調整・協議が必要ですし、競合すること自体が都市経済的に破綻です。そうした調整の場を用意する福島県も何してんねん。って話です。
しかも市街化調整区域内の地区計画って・・・工場ならまだしも商業機能の郊外立地は都市計画上、人口減少時代にやる施策とは到底思えません。
福島駅前の再開発事業を失敗させたいのか!と言われても仕方ないと思います。どれだけ自家用車大好きなのか・・・となりますね。(私個人としては、県の方でもより良い関係が築けた方もいるので、このあたりにしておきます・・・笑)
ちなみに都市が汚くなると、性格の悪い人が増加するという研究結果もあるんですよね。都市が荒廃すると犯罪も増加するという相関はなんとなくイメージできますから、市町村の行政区域よりも都市計画区域の方が大事であることが分かります。
>>>性格と都市についてはこちらのブログ(外部リンク)でも書かれているので是非読んでみてください。
本題に戻しますと、都市とは単に市町村ではなくて日常生活の圏域によって構成される都市圏である方が合理的で分かりやすいと思います。
ということで、今回の本題です。「宮城県、福島県、茨城県(県央・県北)」の10万人以上の都市について見ていきたいと思います。
宮城県の10万人都市
宮城県内の10万以上の都市は、4つあります。
宮城県内の都市計画区域人口205万人のうち、人口の約92%を占めるのがこの4つの都市です。
一つ目の都市は、東北第1位の人口を有する仙台市を中心とした「仙塩広域都市計画区域」です。この区域の構成市町村は、仙台市、塩竈市、名取市、多賀城市、岩沼市、松島町、七ヶ浜町、利府町、大和町、富谷市、大衡村となります。都市計画区域内人口は約146万人と東北最大となります。
二つ目の都市は、「石巻広域都市計画区域」です。中心都市は石巻市。構成都市は、石巻市、東松島市、女川町となります。人口は約15万人となります。
三つ目の都市は、「仙南広域都市計画区域」です。中心都市は柴田町と白石市です。構成都市は、白石市、角田市、蔵王町、大河原町、村田町、柴田町、川崎町、丸森町です。人口は約14万人となります。
四つ目の都市は、「大崎広域都市計画区域」です。中心都市は大崎市です。構成都市は、大崎市、加美町、涌谷町、美里町です。人口は約13万人です。
都市名 | 構成都市 | 人口(万人) | 面積(k㎡) |
---|---|---|---|
仙塩 | 仙台市、塩竈市、名取市、多賀城市、岩沼市、富谷市 松島町、七ヶ浜町、利府町、大和町 大衡村 | 146 | 889 |
石巻 | 石巻市、東松島市、女川町 | 15 | 270 |
仙南 | 白石市、角田市 蔵王町、大河原町、村田町、柴田町、川崎町、丸森町 | 14 | 365 |
大崎 | 大崎市 加美町、涌谷町、美里町 | 13 | 159 |
福島県の10万人都市
福島県内の概ね10万人以上の都市は、6つあります。
福島県内の都市計画区域内人口約167万人のうち、6つの都市で全人口の約81%を占めます。
一つ目は、郡山市を中心とした「県中都市計画区域」です。構成都市は、郡山市、須賀川市、鏡石町です。人口は福島県内最大で約38万人です。
二つ目は、福島市を中心とした「県北都市計画区域」です。構成都市は、福島市、伊達市、桑折町、国見町です。人口は約33万人です。
三つ目は、いわき市内の「いわき都市計画区域」です。構成都市はいわき市のみです。人口は約31万人です。
四つ目は、会津若松市を中心とした「会津都市計画区域」です。構成都市は、会津若松市と会津美里町です。人口は約12万人です。五つ目は白河市を中心とした「県南都市計画区域」、六つ目は南相馬市を中心とした「相馬地方都市計画区域」です。
都市名 | 構成都市 | 人口(万人) | 面積(k㎡) |
---|---|---|---|
県中 | 郡山市、須賀川市 鏡石町 | 38 | 371 |
県北 | 福島市、伊達市 桑折町、国見町 | 33 | 351 |
いわき | いわき市 | 31 | 376 |
会津 | 会津若松市 会津美里町 | 12 | 191 |
県南 | 白河市 矢吹町、棚倉町、塙町 西郷村、泉崎村、中島村 | 12 | 480 |
相馬 | 相馬市、南相馬市 新地町 | 9 | 391 |
茨城県(県央・県北)の10万人都市
茨城県県央・北部地域の10万人以上の都市は、3つあります。
茨城県内の都市計画区域人口は約279万人で、この県央・北部の10万人以上の都市で、約34%を占めます。
一つ目は、県庁所在地の水戸市を中心都市とした「水戸・勝田都市計画区域」です。構成都市は、水戸市、ひたちなか市、那珂市、茨城町、大洗町、城里町(ごく一部)、東海村となります。人口は約56万人と、茨城県内で最大の都市となります。
二つ目は、日立市を中心とする「日立都市計画区域」です。構成都市は、日立市と常陸太田市です。人口は約12万人となります。
三つ目は、筑西市を中心とする「下館・結城都市計画区域」です。構成都市は、結城市、筑西市、桜川市となります。人口は約19万人です。
都市名 | 構成都市 | 人口(万人) | 面積(k㎡) |
---|---|---|---|
水戸・勝田 | 水戸市、ひたちなか市、那珂市 茨城町、大洗町、城里町(ごく一部) 東海村 | 56 | 598 |
日立 | 日立市、常陸太田市 | 20 | 141 |
下館・結城 | 結城市、筑西市、桜川市 | 19 | 451 |
まとめ
ということで、茨城県中央部から宮城県にかけての人口10万人以上の都市について書いていきました。
意外にもイメージしていたのと都市圏の規模・人口が違ったのではないでしょうか。これにGDPを加えるともっと面白いのですが、次回の記事にしたいと思います。
こうしてみると、福島県いわき市は独立している都市ですよね〜、このいわき市が50万人都市くらいの力があれば、経済的にも双葉や相馬地方、北茨城・高萩まで良い影響があるのですが、人口減少時代ですが、なんとかしてみたいですね。
ちなみに、茨城県の県央部ですが、笠間市が別の都市計画区域(独立)となっていますが、旧友部町、旧岩間町は、水戸市の生活圏に入っているので早急に都市計画区域に編入しないと笠間市が非線引き都市といって比較的土地利用が緩いですから、郊外住宅地が造成させていき、低密度な市街地が形成されていく恐れがあるように思いますね。早めに対処した方が良いと思います(不動産の業界としても水戸市などの地価下落を防ぐにも要望した方が良いレベルだと思います。)。
ということで以上となります。勉強・雑学などで参考となりましたら幸いです。