【福島県双葉町】東日本大震災・原子力災害伝承館の感想と電車を利用したアクセス方法。

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先日、JR双葉駅から福島県双葉郡双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」まで自転車で移動しましたので、そのレビューを行っています。

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はじめにアクセス方法からです。

目次

JR双葉駅→伝承館までのアクセス方法

*JR双葉駅 

まず気をつけなければならないのは双葉駅周辺では通行できる区域が限られていることです。

上記のルートで行けば特に問題なることはありませんが、原発に近いエリアなどは中間貯蔵施設などもあるため通行できない箇所があります。詳細は、経済産業省のページに掲載されているので、最新情報をGoogle検索『経済産業省 双葉町 通行』確認をお願いします。

双葉駅から伝承館までは約2km程度あるのと、工事車両等が通行していて常時、粉塵が舞っているので、徒歩は厳しいです。本当に埃くさい・・・ですのでマスク+自転車がおすすめです。

または、双葉駅からはシェアサイクル(100円デポジット方式)と駅の到着時刻に合わせたシャトルバス(往復350円)があるので、どちらかを使用するか、電車で輪行するのが良いかと思います。

輪行する場合、伝承館及び隣接する産業交流センターには自転車駐輪場がありませんので、自動車駐車場かテキトーに置いておくしかない状況です(改善して〜〜!)
*私が伺った当日も警備員さんに自転車駐輪場はどこですか?と確認するも「駐輪場は無いのでそのあたりに停めて」という状況。もう少し復興して来れば双葉駅からの自転車往来が増えるので自転車ポートは必要ですね。

記事執筆時点では、駅から伝承館まで立ち寄れるような休憩施設等はないですが、震災当時の状況のまま残っているところもあるので、徒歩・自転車の方は注意が必要です。

補足:被害を受けた建築物はほぼ手付かず

*駅前の道路や駅前広場は整備されているが、建築物は解体されているか震災当時のまま

建築士的視点での見解です。やはり、柱・梁が華奢で壁配置のバランスが悪い建築物は極めて大きな損害を受けているという印象です。

震災の際にも感じたことですが、東日本大震災の地震は、直下型ではなく海溝型地震であり規模の大きい地震の割に低層建築物への構造的被害が小さい揺れ方の地震でした(阪神淡路や熊本の比ではないです)。
*解説されている記事があるので外部リンクを貼っておきます。https://blog-architect.me/2021/03/17/house-21/

地盤の弱いところはたまたま共振してしまい被害を受けた建築物もありましたが、ほとんどが屋根や内装、設備といった非構造材への被害です。それから、昭和の中期ごろまでに建築されたバランスの悪くかつ華奢な建築物の被害があった状況です。

瓦が重いのに柱・梁は華奢で筋交・耐力壁もない掃出しサッシのみの建築物は東日本大震災程度の揺れ方でも倒壊しますので、ドキッとした方は建て替えをおすすめします。

伝承館を見学した感想

伝承館の概要は、伝承サイト(外部リンク:PDF)に掲載されています。火曜日が定休日となっているので平日に来訪される方はご注意ください。

施設見学冒頭5分間の俳優で福島県出身の西田敏行さんによるナレーションは施設にマッチしている印象。後半の福島訛りは・・・)

はじめに建築物の概要です。いわき市立美術館の延べ床面積が4,380㎡、北茨城市の天心記念五浦美術館が5,850㎡ですので、大体の規模をイメージできるかなと思います。

  • 延べ床面積:5,256㎡(1F:約2,675㎡、2F:2,358㎡、3F:195㎡)
  • 構造:地上3階、鉄筋コンクリート構造(一部鉄骨造)
*伝承館全景

伝承館は、主に福島県内での手がけている日本大学工学部特任教授の渡部和生氏だそうで、建築の特徴としては、海側に面した1・2階吹き抜けの構造とガラスカーテンウォールによる海と空との一体感?みたいな感じかなとは思います。

*伝承館施設内部

わたしが建築の感想のお伝えするのも少し気が引けますが、地方のど田舎における建築物としてはかなり美しい分類ではないでしょうか。

(いわき市の方に怒られそうですが、いわき市内の震災伝承館に比べれば天と地の差があります。)

施設内部自体も丁寧につくられているので見学時間としては1〜1.5時間程度必要です。他の震災伝承館と異なるのは当然ながら原子力に関しての記述があること。一般の方でも理解できるように分かりやすく解説されています。

*伝承館のおける東日本大震災の解説

原子力に対し勉強もせずに「理解できない」や「怖い」といったイメージを持っている人がいるかもしれませんので、この際に原子力とは何かを知る施設としては良いと思います。

とはいえ、所々で震災に対する主観が入り混じっている点には注意が必要です。また、おそらくですが、見学の最後に登場する”未来がどうこう”よりも、「なぜ、原子力災害はこうなった」かに振り切って伝えて欲しかったと感じる方が多いのでは?という印象を受けました。

*廃炉に向けた作業工程の解説

とはいえ、建築物としては綺麗で美しいですし、原発も見える位置にあるので子ども達に対する教育という面では重要かつみせる建築となっている印象。今後、双葉町が復興していく中で、もう少し観光地化するのかなと〜と少しイメージが湧きました。

双葉駅自体も綺麗になってますし(単線ホーム化にしているとは分かりませんでした。)

*上りホームが廃止されたJR双葉駅

伝承館屋上からの景色

伝承館は屋上施設が開放されていて、そこから中間貯蔵施設の状況や現在整備中の「復興記念公園」、それから美しい太平洋を眺めることができるようになっています。

*伝承館屋上

*伝承館屋上から太平洋を望む 復興記念公園は現在整備中

伝承館に隣接する産業交流センターでは休憩&原発が見られる

*双葉町産業交流センター

産業交流センターにはフードコートと土産店があるので、ちょっとした休憩と双葉郡の土産を購入することができるようになっています。なみえ焼きそばも食べられる。

産業交流センター屋上からは、事故を起こした原子力発電所が・・・
山手前の施設は中間貯蔵施設のエリアのようです。

*双葉町産業交流センター屋上からは福島第一原子力発電所を望むことができる

見学時間としては、伝承館+双葉町産業交流センターを含めて、1〜1.5時間程度です。休憩時間を入れても2時間程度を見込んでおけば問題ないと思います。

自転車や徒歩の方は運行本数の少ない電車の時刻表に注意が必要となります。


ということで以上となります。こちらの記事が有意義な旅行の参考になりましたら幸いです。

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この記事を書いた人

▼水戸〜日立〜いわき〜仙台エリアまでの常磐線沿線都市での生活・ビジネス・まちづくりに役立つ情報・サービスを届けています
▼不動産・建築・都市計画
▼主な活動範囲:水戸〜いわき(相馬+仙台)
▶︎これまでの”都市づくり”の常識を覆し、わたし達が住む地域を住みやすさを世界1位にすることを目的に活動しています。 

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