【いわき市】戊辰戦争の戦いの跡の七本松(磐城平藩・仙台藩)

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いわき市の戊辰戦争の戦いの場所の一つである「七本松」を知ってますか?
いわき市での戊辰戦争といえば、福島と茨城の県境(勿来町関田)での戦い、泉、湯長谷、磐城平などが記録として残っていますが、そのうち、鹿島町でも戦いがあったようなのです。

その一つが「七本松」。この場所は、いわき市に住んでいる方なら分かると思いますが、江名、湯本、平、小名浜の4方向の道が交差する場所となっていますよね。

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目次

七本松の場所

場所はいわき市鹿島町にあります。現在の鹿島街道よりも若干東側に入った位置にあります。旧鹿島街道と県道48号(江名ー常磐)の交差点付近にあったそうです。

*史跡 七本松(歴史は、平安時代まで遡るそうです)

現在は、鹿島公民館の敷地内に移されていますが、もともとはこの場所から江名方面に50m先くらいにあったようです。過去の経過を調べると実際に昭和10年頃までは、ちゃんと七本の松があったそうです。昭和10年に5本が風で倒れ、その後、昭和11年に1本が倒れ、昭和12年に最後の1本が倒れてしまったそうです。

江戸時代の鹿島街道は、幕府領の小名浜から磐城平城下まで続く街道と江名港と湯本を結ぶ街道の交差路だったそうで、常磐線が通っている岩城街道(陸前浜街道:旧6号国道)とは異なるルートとなります。ここが江戸時代末期の戊辰戦争の舞台の一つとなったのです。

*敷地内には若い松が植えられています

茨城県北部の北茨城の平潟に上陸した新政府軍は、徳川幕府側の「奥羽越列藩同盟(盟主:輪王寺宮公現入道親王(明治天皇の甥))1868年5月6日成立。計31藩」と交戦し、泉・湯長谷・磐城平・相馬中村を次々に落としていき、仙台と相馬の境界で交戦した戦いで敗れた仙台藩が降伏しています。

その中で、磐城平城を巡る攻防は3度に渡って行われています。

1868年6月29日の第一次磐城平の戦い(いわき市平字長橋)、1868年7月1日の第二次磐城平の戦い(いわき市平谷川瀬)で、新政府軍を小名浜方面に退却させた同盟軍(主に磐城平・仙台らしい)が平と小名浜の中間に位置する鹿島村の七本松に砲台を築いたそうです。

*旧鹿島街道

現地に行くと分かりやすいですが、新しい鹿島街道側から見ると少し山なりになっていると思います(ハニーズがあるあたり)が、そのあたりに砲台をつくったそうです。(おそらく、小高い丘となっていて小名浜方面をよく見通せるため)

当時の同盟軍がどのような大砲を使っていたかは不明ですが、当時は新政府軍・幕府軍ともに「四斤山砲」というフランス製のライフル砲で最大射程2.6kmほどのものが主流だったそうです。このライフル砲を磐城平藩や仙台藩が所有していたとして、その重量は約300kgほどあったらしい・・・想像しただけでも動かすの大変だったろうにと思います。

この七本松に築いた砲台ですが、七本松の背後から新政府軍に攻められて破壊されたしまったそうです。戦いというよりは一方的に攻められた形。

ただし、一つ気になるのは「破壊」という文字。まさか貴重なライフル砲(四斤山砲)を破壊するとは考えに難いので、江戸時代の初期の大阪の陣の際に使われていたような和製大砲??だったのかなと思います。

話を戻しまして、この砲台を奪われた1868年7月10日の3日後の1868年7月13日の深夜に磐城平城は落城することになります。

その後、福島県浜通りでは、広野、浪江、駒ヶ嶺での戦いを経て仙台藩も降伏することになってしまいます。

今から約150年前の戦争によって仙台・磐城平・相馬中村等の諸藩の多数の犠牲を出しつつ、磐城平城を焼失したことは、現代の人達にとっても貴重な財産を失ったことになるのではないでしょうか。

当時の町割りなど、江戸時代の歴史があってこその都市である「平」です。その痕跡すらほぼ残っていない状態では、当時戦って亡くなった方々が悔やまれないのではと思っている方もいるのではと思います。

磐城平城は1615年に築城され、1868年7月に焼失するまで約250年間も存続してきたわけですからね。現代の昭和40年代ごろから急速に発展した都市よりも長い歴史がありますから、きっと残っていれば人を魅了した憩いの空間になっていたように思います(勝手な想像です。)

ということで、七本松と戊辰戦争について簡単に書いてみました。みなさまの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

▼水戸〜日立〜いわき〜仙台エリアまでの常磐線沿線都市での生活・ビジネス・まちづくりに役立つ情報・サービスを届けています
▼不動産・建築・都市計画
▼主な活動範囲:水戸〜いわき(相馬+仙台)
▶︎これまでの”都市づくり”の常識を覆し、わたし達が住む地域を住みやすさを世界1位にすることを目的に活動しています。 

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