【北茨城】茨城県天心記念五浦美術館の建築の特徴

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”名前”、とても読み難くないですか?
現在の施設名称の要素としては4つあり、それを統合した形です・・・(冒頭からすみませんw)

  1. 茨城県:茨城県立近代美術館の分館
  2. 天心:岡倉天心(世界的に有名な著書The Book of Tea)
  3. 五浦:北茨城市大津町五浦(五浦海岸は景色が綺麗なため有名:天心が愛した土地)
  4. 記念:岡倉天心や横山大観をはじめとする五浦の作家たちの業績を顕彰
  5. 美術館:美術館

ということで、今回は、五浦美術館の建築物としての魅力を伝えていきたいと思います。

*美術館は最寄り駅(大津港駅)から遠い(徒歩で30分程度)ので、自家用車かタクシーが便利です。

*美術館入口、RC造柱・梁によるエントランス
目次

五浦美術館の特徴

*エントランス・ロビーの大空間(天井に見えるのがPC材)
  • 用 途:美術館
  • 階 数:地上1階、地下1階
  • 構 造:PPC造(プレストレストコンクリート)
  • 床面積:約5,800㎡

こちらの美術館の特徴といえば、プレキャスト+プレストレスト梁材による大空間構成と景勝地との調和です。

これによって、展示室やロビーは柱なしで大空間を構成しています。普段、あまり見ることができない構造なので建築学生さんも勉強になるんじゃないかと思うくらい。

また、天井を見上げれば、テンションをかけていることが分かる特徴(梁材の端部に凸が見られる)が見れますし、何よりも梁材は圧巻だと思います。

それから、その他の特徴として、五浦海岸の近傍に建築しており海岸線との調和から建築物の高さが抑えられており(階数も1階)、海側から見た時に圧迫感がない小さいです。

それになんと言っても天気が良い日は「景色さいこ〜!」と思うような絶景♪

その分、建築的には塩害が相当厳しいはずだと思うので、メンテナンスに関しては相当苦労していると思います。

ちなみに、開館は平成9年(1,997年)となっており来月には築24年経過することになるので、メンテナンスが行き届いているんだと思います。

そのおかげで建築当時の状態で建築物を見られるのは嬉しい。(よく海岸付近に建築されている場合、ぼろぼろに朽ちている施設をよく見ますよね・・・)

なお、設計は、現在東京大学名誉教授であり数多くの有名な建築物を手がけた内藤廣氏によるものです。

*美術館内カフェからの景色
*展示室とエントランスをつなぐ回廊・廊下と中庭

敷地内植栽のメンテナンスも行き届いているので、地方の田舎で見かけるような雑な美術館・博物館感は一切ないです。

景勝地に建つ美術館としての魅力は高くて、近隣に居住されている方は足を運んでも損はしない施設だと思います。

ということで以上です。内藤氏による設計についてはこちらの書籍を読むと大変勉強になりますので参考までにリンクを貼っておきます。

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この記事を書いた人

▼水戸〜日立〜いわき〜仙台エリアまでの常磐線沿線都市での生活・ビジネス・まちづくりに役立つ情報・サービスを届けています
▼不動産・建築・都市計画
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▶︎これまでの”都市づくり”の常識を覆し、わたし達が住む地域を住みやすさを世界1位にすることを目的に活動しています。 

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