水戸市の「都市」としての将来性(水戸市立地適正化計画から見える視点)

こちらの記事では、「立地適正化計画」というコンパクトシティを目指す自治体が作成する計画書から「各都市の将来性」について、建築基準法と都市計画に長年携わってきた個人的見解をもとに書いています♪

これから、水戸市への移住を考えている方や水戸市でビジネスをやりたいという方は是非お読みください。

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立地適正化計画とは?

立地適正化計画よりも先に、「都市計画マスタープラン」という言葉はご存知でしょうか。少しだけ難しい話になりますが、水戸市を深く知る上では重要な話となるので、少しだけお付き合いくださいw

都市計画マスタープランとは、各市町村が作成する都市計画(道路や公園、下水道、再開発など)の方針となります。市街化区域に居住されている方であれば都市計画税が徴収されているのでなんとなくイメージできるかもですが、本来、都市計画税とは、都市の整備・管理するために必要な財源として徴収されます。

”本来”としたのは、都市計画税を徴収しながら都市計画に財源投入していない都市があるからです(←こうしたチェックをする政治家が必要なのに、全く機能していない人達がほとんどです・・・笑)
*国土交通省が公表している都市計画施行状況調査により確認可能です。

話は戻しまして、基本的に都市計画マスタープランは、簡単に言ってしまえば、限られた財源(資本)をどの地域・どのような都市計画に使うかを決めるために作成する都市計画法に基づく法定計画です。概ね10〜20年先を見据えてつくります。

一方で、立地適正化計画は「都市再生特別措置法」という都市計画法とは異なる特別措置法により自治体が作成する計画となり、計画の一部(都市計画の方針の部分)は都市計画マスタープランとみなされます。

都市計画マスタープランと大きく異なる点は、コンパクトシティを進める実行計画を有していることです。都市計画マスタープランが”ふわふわ”と抽象的な表現が多いのに対し、立地適正化計画では、居住を誘導する区域や都市機能(医療や商業、福祉など)を誘導する区域を具体的に定めれます。

誘導する区域には、税金を使って継続的な投資が行われることが考えられますが、誘導区域外については、少なくとも投資というよりはインフラの最低限維持程度の投資しか考えられません。

なぜ、このような状況に陥っているかというと、ご存知の人口減少です。

特に地方では人口減少が急速に進むため、今ある都市の状態を維持し続けるには資金(税金)的な限界があるのです。人ひとりに対する税投入額は少ない方が経済的に有利なため、行政としては、どうしても一定の人口密度が欲しいわけです。

その人口密度を維持していく計画が立地適正化計画だと思って頂ければいいです!

>>関連記事【立地適正化計画とは?】これから住む場所を探している方は必ず読んだ方がいい計画を簡単に解説。

水戸市の立地適正化計画から見える将来都市の姿

結論から言うと、2040年頃(20年先)まで安泰です。

老年人口(高齢化率)も増加はしますが、他の地域の都市に比べて、極端に人口は減らないですし、まだまだ中心市街地としての経済力もあるので、近隣の都市(ひたちなか市、那珂市、大洗町、東海村、笠間市など)と連携して、現在の都市圏を維持していける見込みです。

>>関連記事:【都市と経済】水戸・日立・ひたちなか市の実質GDP増減率(増加率)からみる都市の成長力

とはいえですが、気になるのは過度な自家用車依存度かなと思います。

通勤・通学における自家用車依存度が約7割とのことなので、数百m先のコンビニに行くのにも車を利用しているのではと思います。

現在、都市圏全体で50〜60万人程度の人口がいるので公共交通が維持されていますが、少し人口が減っていくと公共交通を維持できない地域が増えていきます。そうなると、今の段階から自家用車に依存しない生活様式に変えていかないと、中心市街地の優位性が損なわれてビジネスもやり難くなるのではと思うところです。

では、その理由について簡単に解説していきます。

水戸市の2015年人口は、270,783人でしたが、20年後の2035年には256,725人となる予測です。

この20年間でみれば、わずか1万4000人程度しか減少しません。一方で老年人口は2万人近く増加することが予測されています。他の地方では、2〜3割程度人口が減少するところが多い中で、人口27万人都市でわずか1万人程度の減少ですから、誤差の範囲と言ってもいいかもしれません。

水戸市の将来人口予測 ※出典:水戸市立地適正化計画

将来人口密度も減ることは減りますが、1haあたり100人以上の地域もあるくらいに密度は高め(居住誘導区域の人口密度50.3人/ha)です。

人口自体が1万人程度しか減少しないので、逆に公共交通の推進を強力に進め、中心市街地への集中投資(都市のリニューアル)を行えば、むしろ人口密度が向上する可能性すらあるくらいにまだまだ力がある印象です(日立市やいわき市に比べると、めちゃいい方です・・・笑)

水戸市将来人口密度 ※出典:水戸市立地適正化計画

居住誘導区域の設定では、公共交通が不便な地域等が除外されており郊外型の住宅団地などは区域外なるので、こうした区域外では、どうしてもですよ、車を所有しながら郊外でのんびり暮らしたいという方以外にはおすすめ出来ません。

誘導区域外となっている団地は高度経済成長期やバブリーの終わりの頃に、つくっているので、公共交通は使い難いですし、移動手段は車一択になりがちな点が将来資産価値低下を招きます・・・。汎用性が無い(相対的に購入したい人が少ない)ので、ちょっと・・・ですね。

とはいえですが、そうした誘導区域外も一部を除いて駅やバス停から極端に離れているわけではない(一部では水害の恐れありので絶対に住んではダメ)ので、ギリ自転車圏域(将来は電動キックボード圏域)かな〜と思いますので、20年後にいきなり地価が下落するといったことにはならない印象です。

水戸市居住誘導区域 ※出典:水戸市立地適正化計画、著者が一部編集

一方で、都市機能誘導区域の範囲が広い印象です。

どこで商業系のビジネスをやればいいのか選択肢が多過ぎるのが難点。

水戸市の場合には、水戸駅一極集中型で公共交通で結べば都市構造として完結できそうな印象です。

県庁の位置についてはバスでしか利用できない地域に引っ越した経緯があります。そのため、県庁周辺も都市機能誘導区域に設定していますが、県庁の位置を”ここ”にした人ホントに愚かですね(都市計画上、将来に負債を残した重罪人です)。

また、水戸市の場合には、周辺都市の最重要拠点としての位置付けもあるため、水戸駅一極集中型にして公共交通を推進してけば、もっと住みやすい都市になるのでは〜〜と思うところ。

水戸市都市機能誘導区域 ※出典:水戸市立地適正化計画

水戸市の場合には、将来の指定都市を目指して、都市計画区域を同一とする周辺都市と一緒に立地適正化計画を作成することも考えられたはずです。

水戸市周辺都市の人口を合わせれば、人口50万人以上になり政令指定都市クラス(>>関連記事:水戸・いわき・仙台間の都市別の人口や面積などを解説)になるため、指定都市になれば茨城県庁の言いなりになる必要もなく、自由度の高い都市計画の実現も可能になります。

現在、水戸市の求心力が弱まっているのは、ひたちなか市や那珂市、大洗町、東海村などとの連携が上手くいっていないからでは?と思ってしまいます。近隣都市も、もともとは同じ旧水戸藩領内ですし、いっそのこと、合併してもいいのではと思うところです笑。その方が将来性が高まると思います。


ということで以上です。こちらの記事が参考なりましたら幸いです。
反応が良ければ、次は、別の都市で書いてみます♪